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第19回 19年11月更新

合併に関する経理処理①について

今回は、合併に関する経理処理①について解説いたします。

1、【吸収合併を行った】

北九州社は、熊本社を以下の条件で吸収合併する。双方とも公開会社、決算日は3月末日、合併期日は4月1日。
合併存続会社は北九州社、熊本社株主に割り当てる北九州社の株式数45,000株、取得企業は北九州社とする。北九州社は過年度に熊本社株式を1株3円で25,000株取得し、その他有価証券75,000円として計上している。
合併期日の北九州社株価45円、合併期日の熊本社株価5円、合併期日の熊本社資産の時価700,000円、取得の対価となる現金支出50,000円。

熊本社株式の振り戻し
その他有価証券評価差額 50,000 その他有価証券 50,000

 

計算方法 (5円-3円)×25,000株

 

合併受入仕訳
諸資産 700,000
のれん 550,000
払込資本 1,125,000
その他有価証券 75,000
現金 50,000

 

払込資本の計算方法 合併公表日北九州社株価45円×熊本社株主割当株数25,000株

 

~解説~

ある企業と他の企業が1つに統合される場合には「企業統合に関する会計基準」が適応され、ある企業を構成する事業を他の企業に移転する場合には「事業分離等に関する会計基準」が適応されます。

・企業結合→合併、株式交換、株式移転
・事業分離→会社分割、事業譲渡、現物出資

なお、企業結合の場合には共同支配企業の形成と共通支配下の取引以外はパーチェス法を採用することが原則です。
また、事業分離の場合の分離元企業では、移転した事業に関する投資が精算された場合には移転損益を認識しますが、そうでない場合には移転損益を認識しないことになっています。

~参考~ 合併の税務上の取り扱い

1、熊本社の課税関係
①非適格合併の場合
北九州社に移転をした資産及び負債の合併の時の価額による譲渡をしたものとして、熊本社の各事業年度の所得の金額を計算する。
②適格合併の場合
北九州社に移転をした資産及び負債の適格合併に係る最後事業年度終了の時の帳簿価額による引継ぎをしたものとして、熊本社の各事業年度の所得の金額を計算する。

2、北九州社の課税関係
①非適格合併の場合
合併により移転を受けた資産及び負債を、合併の時の価額により受け入れる。
税務上の時価純資産と交付株式等の時価とに乖離がある場合には、資産(負債)調整勘定が認識される。
②適格合併の場合
適格合併により移転を受けた資産及び負債を、適格合併に係る最後事業年度終了の時の帳簿価額により引継ぐ。また、一定の要件を満たした場合、熊本社の有する繰越欠損金を引き継ぐことができる。

以上、今回は、合併に関する経理処理①について取り上げました。

著者プロフィール(石田昇吾氏)

クライサー税理士法人 代表 亀戸本店所長 http://www.ishida-tax.net/
明治大学付属明治高等学校、明治大学商学部産業経営学科を卒業。
在学中から税理士を目指し、都内の税理士法人にて、税理士業務全般に従事。
平成23年に石田税務会計事務所を開設。
平成28年より税理士法人化し、名称をクライサー税理士法人へと変更する。
財務面と経営者の視点の両方を兼ね揃えた提案に定評があり、顧問先にじっくりと向き合ったサービスを提供している。
また、仮想通貨に関連する税務業務にいち早く取り組んでおり、独自のサービスも展開している。
(https://www.bitcoin-tax-taisaku.com/)

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