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第21回 20年01月更新

仮想通貨に関する経理処理について③

今回は、企業が保有する暗号通貨取引に関する経理処理について解説いたします。

1.企業が保有するビットコインの科目と期末換算方法

以下の条件で期末換算を行った。
購入時レート 1BTC=200,000円
期末時レート 1BTC=150,000円

<仕訳例>

購入時仕訳

暗号通貨勘定 200,000 普通預金 200,000

 

期末時仕訳

暗号通貨評価損 50,000 暗号通貨勘定 50,000

<計算式>購入時200,000円―期末時150,000=50,000円

<解説>
会社が期末に保有している暗号通貨の期末換算方法は、活発な市場の存在の有無により処理が異なりますが、ビットコインは「活発な市場が存在する」暗号通貨に該当するため、期末に時価評価した価額を持って貸借対照表価額とし、帳簿価額との差額は当期の損益として処理します。
また、活発な市場が存在しない場合は、時価評価せず、取得原価をもって貸借対照表価額とします。
なお、税務上の取り扱いは不明でしたが、2018年12月14日、自民・公明両党の平成31年度税制改正大綱に、仮想通貨の取扱い(法人税)が盛り込まれ、期末に保有する仮想通貨を「時価」で評価することが決まりました。したがって、会計上の取り扱いと税務上の処理が一致することになりました。

2.企業が海外送金の手段として、国内でビットコインを購入して海外送金した

弊社は、海外子会社に2,000万円を貸付けた。その際、所有しているビットコインで送金した。
(以下の条件で送金を行った。)
購入時レート 1BTC=500,000円
送金時レート 1BTC=800,000円

<仕訳例>

購入時仕訳

暗号通貨勘定 25,000,000 普通預金 25,000,000

保有BTC数量 50BTC

 

送金時仕訳

貸付金 20,000,000 ※1 暗号通貨勘定 12,500,000 ※2
暗号通貨換算益 7,500,000

※1  送金BTC数量 25BTC(20,000,000÷@800,000)
※2  25BTC×500,000円(取得単価)

<解説>
海外子会社への送金手段としてビットコインを利用する場合には、会社が購入し保有しているビットコインをそのまま海外子会社に送金することができます。そのため、送金時の交換レートで円換算額を把握することになり、期末時に保有するビットコインについては、「暗号通貨勘定の取り扱い」に従って時価処理することになります。
また、BTC取得時と支払時(送金時)との換算差額は、「暗号通貨換算損益」を営業外収益もしくは営業外費用に計上するものとします。

以上 今月は企業が保有する暗号通貨取引に関する経理処理について③を取り上げました。

著者プロフィール(石田昇吾氏)

クライサー税理士法人 代表 亀戸本店所長 http://www.ishida-tax.net/
明治大学付属明治高等学校、明治大学商学部産業経営学科を卒業。
在学中から税理士を目指し、都内の税理士法人にて、税理士業務全般に従事。
平成23年に石田税務会計事務所を開設。
平成28年より税理士法人化し、名称をクライサー税理士法人へと変更する。
財務面と経営者の視点の両方を兼ね揃えた提案に定評があり、顧問先にじっくりと向き合ったサービスを提供している。
また、仮想通貨に関連する税務業務にいち早く取り組んでおり、独自のサービスも展開している。
(https://www.bitcoin-tax-taisaku.com/)

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