石田昇吾
第26回  投稿:2020.10.12 / 最終更新:2020.10.09

生命保険に関する経理処理について(その3)

今回は、生命保険料に関する経理処理(その3)について解説いたします。

1.定期保険等に関する経理処理方法の見直し

2019(令和1)年6月に定期保険及び第三分野保険に係る保険料の取扱いの見直しを目的とした法人税基本通達が発表され、ルールの統一化が図られ、令和元年7月8日以後の契約に係る定期保険又は第三分野保険の保険料については改正後の取扱いが適用されました。
※長期定期保険そのものの説明については、「生命保険に関する経理処理について(その1)」の「定期保険を支払ったとき」の「②長期平準定期保険」をご覧いただければと思います。

2.定期保険等の保険料改正後の取り扱い

定期保険のうち「最高解約返戻率」が50%を超える定期保険等について、一定期間の保険料の一部を資産計上することが原則となりました。
※「最高解約返戻率」とは、保険期間を通じて解約返戻率が最も高い割合となる期間における割合のことです。

3.改正後の計算方法及び仕訳例

次の通り、改正後の計算には、最高解約返戻率によって計算方法が変わります。

3.1 「最高解約返戻率」50%超70%以下(年換算保険料相当額が30万円超の定期保険等)
・資産計上期間:保険期間の当初40%相当の期間
・資産計上額:年間の支払保険料×40%

(設問)
A商事の社長(49歳)が99歳になるまでの長期定期保険を契約し、月30,000円(年間360,000円)を支払った。なお、最高解約返戻率は、60%とする。

保険料   18,000

保険積立金   12,000

普通預金   30,000

・資産計上期間:(99歳―49歳)×40%=20年
・年間資産計上額:360,000円×40%=144,000円
・月間資産計上額:30,000円÷12×40%=12,000円

3.2 「最高解約返戻率」70%超85%以下
・資産計上期間:1と同じ
・資産計上額:年間の支払保険料×60%

(設問)
A商事の社長(49歳)が99歳になるまでの長期定期保険を契約し、月30,000円(年間360,000円)を支払った。なお、最高解約返戻率は、80%とする。

保険料   12,000

保険積立金   18,000

普通預金   30,000

・資産計上期間:(99歳―49歳)×40%=20年
・年間資産計上額:360,000×60%=216,000円
・月間資産計上額:30,000円÷12×60%=18,000円

3.3 「最高解約返戻率」85%超
・資産計上期間:保険期間開始日から解約返戻率が最高となる期間の終了日
・資産計上額:年間の支払保険料×最高解約返戻率×70%(保険期間開始日から10年経過日までの期間は90%)

(設問)
A商事の社長(49歳)が99歳になるまでの長期定期保険を契約し、月30,000円(年間360,000円)を支払った。なお、最高解約返戻率は、86%とする。

10年経過前

保険料   6,780

保険積立金   23,220

普通預金   30,000

・資産計上期間: 50年
・年間資産計上額:360,000円×86%×90%=278,640
・月間資産計上額:30,000円×86%×90%=23,220円

10年経過後

保険料   11,940

保険積立金   18,060

普通預金   30,000

・資産計上期間: 50年
・年間資産計上額:360,000円×86%×70%=216,720
・月間資産計上額:30,000円×86%×70%=18,060円

以上 生命保険料に関する経理処理(その3)について取り上げました。12

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