石田昇吾
第65回  投稿:2026.10.16 / 最終更新:2026.10.15

インボイス制度の経過措置の改正について②

前回は、令和8年度税制改正によるインボイス制度の見直しのうち、免税事業者等からの仕入れに係る経過措置について解説しました。今回は、もう一つの重要な改正である「2割特例」の終了と、新たに設けられる「3割特例」について解説します。

前回のコラム|インボイス制度の経過措置改正のポイントを具体例と共に解説|解説を見る

「2割特例」とは?

インボイス制度の開始に伴い、それまで消費税の免税事業者であった方が、インボイス発行事業者として登録し、課税事業者になったケースは少なくありません。こうした事業者の負担を軽減するために設けられたのが「2割特例」です。

2割特例では、実際の仕入税額を集計することなく、売上げに係る消費税額の20%を納付税額とすることができます。


例えば、売上げに係る消費税額が100万円であれば、納付税額は次の通りとなります。

100万円×20%=20万円

計算が簡単で税負担も比較的小さいため、小規模事業者にとっての激変緩和措置としては非常に良い制度だったと思います。

2割特例の終了時期は、2026年9月30日の属する課税期間

2割特例は、2026年9月30日の属する課税期間までで終了となります。延長が要望されていたようですが叶いませんでした。
「2026年9月30日の属する課税期間」までで終了となりますので、例えば3月決算法人は、2026年4月~2027年3月の課税期間(事業年度)までは適用できることになります。

鈴与氏wナート「S-PAYCIAL]サーチ巣崩壊バナー|人事・給与・勤怠/財務・会計ソリューション 管理部門の業務をよりスマートに

個人には「3割特例」が新設

ただし、今回の改正では、一定の個人事業者を対象として新たに「3割特例」が設けられました。
3割特例では、売上げに係る消費税額の30%を納付することになります。


先ほどの例であれば、納付税額は以下の通りです。

100万円×30%=30万円

2割特例より負担は増えますが、実際の仕入税額を一つ一つ集計せずに計算できるというメリットは残ります。

この3割特例を利用できるのは、令和9年分と令和10年分の一定の個人事業者です。

注意!法人には3割特例がありません

今回の改正で特に注意したいのが、3割特例は個人事業者を対象とした制度であり、法人は対象にならないことです。

そのため、これまで2割特例を利用していた法人は、特例終了後、「原則課税」と「簡易課税」のどちらを選択するのかを検討する必要があります。

注意!と、今のうちに次の計算方法の確認を!を想起させる画像

今のうちに次の計算方法の確認を!

インボイス制度開始から約3年が経過し、制度は「インボイスへの対応」から「経過措置終了への対応」という次の段階に入っています。

今回の改正では、免税事業者等からの仕入れについても経過措置が見直され、前回ご紹介したように控除割合が段階的に縮小していきます。

そして今回ご紹介した2割特例についても終了時期が近づいています。

特に法人の場合、3割特例という「次の特例」はありません。

現在2割特例を利用している事業者の方は、特例が終わってから慌てることのないよう、原則課税と簡易課税のどちらが自社に適しているのか、今のうちに確認しておくことをお勧めします。

前回のコラム|インボイス制度の経過措置改正のポイントを具体例と共に解説|ポイントを見る

鈴与シンワートでは、大規模企業向けの統合HCMソリューション、自社オリジナルの「人事・給与業務アウトソーシングサービス」、クラウドサービスの「電子給与明細」「電子年末調整」などを提供しています。

個社特有の課題やご要望にお応えいたしますので、是非お気軽にお問い合わせください。

お問合せバナー

著者のコラム一覧
あさレポ
ここレポ
S-port
物流コンサルティング
あさレポ
ここレポ
S-port
物流コンサルティング
800社以上の導入実績

3,700社以上の導入実績

弊社コンサルタントによる説明・お見積り依頼など、お気軽にご連絡ください。

PDF資料ダウンロード

詳しい資料のダウンロードはこちらから

3,700社以上の導入実績

3,700社以上の導入実績

弊社コンサルタントによる説明・お見積り依頼などお気軽にご連絡ください。

PDF資料ダウンロード

詳しい資料のダウンロードはこちらから