川島孝一
第132回  投稿:2024.05.27 / 最終更新:2024.07.01

バス運転者の改善基準告示~その3

「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(改善基準告示)が、2024年4月から改められました。改善基準告示は、タクシー・ハイヤー運転者、トラック運転者、バス運転者でそれぞれ定められています。

前回のコラム「バス運転者の改善基準告示~その2」に引き続き、今回もバス運転者の改善基準告示のポイントをみていきます。

関連コラムは以下からご覧になれます。

バス運転者の改善基準告示~その1

バス運転者の改善基準告示~その2

トラック運転者の改善基準告示~その1

トラック運転者の改善基準告示~その2

タクシー、ハイヤー運転者の改善基準告示

タクシー、ハイヤー運転者の改善基準告示~その2

分割休息について

1日の休息期間は、勤務終了後、継続11時間以上与えるよう努めることを基本とし、継続して9時間を下回ってはならないことになっています。

しかし、業務の必要上、勤務終了後、継続9時間以上の休息期間を与えることが困難なケースもあります。

そこで、次にあげる要件の両方を満たす場合は、当分の間は、一定期間(1か月程度を限度とする。)における全勤務回数の2分の1を限度に、休息期間を拘束時間の途中および拘束時間の経過直後に分割することができます。

・分割された休息期間は、1回当たり継続4時間以上、合計11時間以上とすること

・2分割のみであること

ただし、休息期間を分割してしまうことは、本来は好ましくありません。睡眠時間の確保による疲労回復の観点から、継続した休息期間を確保することが重要です。

できる限り、分割休息は避けるべきものであるという認識を持つ必要があります。

バス運転者の改善基準告示のポイント

2人乗務について

原則は、バス運転者が同時に1台のバスに2人以上乗務する場合、車両内に身体を伸ばして休息することができるバス運転手専用のリクライニング方式の座席が少なくとも一座席以上確保されている場合は、拘束時間を19時間まで延長し、休息期間を5時間まで短縮することができます。

例外として、次のいずれかの要件を満たす場合、拘束時間を20時間まで延長し、休息期間を4時間まで短縮することがで きます。

当該設備として車両内ベッドが設けられていること

・バス運転者の休息のための措置として、【原則】の要件を満たす専用の座席を設けた上で、当該座席についてカーテン等により他の乗客からの視線を遮断する措置が講じられていること

隔日勤務について

業務の必要上やむを得ない場合には、当分の間、2暦日の拘束時間が21時間を超えず、かつ、勤務終了後、継続20時間以上の休息期間を与える場合に限り、隔日勤務を行うことが可能です。

たとえば、始業時間が8時、終業時間が翌朝5時だった場合、拘束時間は21時間となります。この場合、休息時間を終業の5時から20時間以上取っていれば勤務が可能になります。

今回のケースだと、終業翌日の深夜1時から始業することができます。

例外として、事業場内仮眠施設または使用者が確保した同種の施設において、夜間に4時間以上の仮眠を与える場合には、2週について3回を限度に、この2暦日の拘束時間を24時間まで延長することができます。

ただし、2週における総拘束時間は126時間(21時間×6勤務)を超えることができません。

隔日勤務特例の適用は、業務の必要上やむを得ない場合に限られます。日勤勤務と隔日勤務を併用して頻繁に勤務態様を変えることは、労働者の生理的機能への影響に鑑みて認められないので注意が必要です。

バス運転者の休息、休日の取扱い

休日の取り扱いについて

休日は、休息期間に24時間を加算した時間となります。ただし、いかなる場合であっても、その時間が30時間を下回ることはできません。

このため、休日については、通常勤務の場合は継続33時間(9時間+24時間)、隔日勤務の場合は継続44時間(20時間+24時間)を下回ることのないようにする必要があります。

複数回にわたって、自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(改善基準告示)について説明してきましたが、改善基準告示の説明は今回で最後になります。

特定の業種以外ではあまり馴染みのないルールだと思いますが、運転者は疲労の蓄積により、万が一の事態が発生すると、周囲も巻き込んだ重大事故につながりかねません。

しっかりと労務管理することによって、運転者の疲労を蓄積させないことが重要となります。

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